結論
県庁所在地の宇都宮市が価格トップで、下野市(-12.1%)・小山市(-20.6%)と続きます。価格推移では2011年に91.9まで下落した後、2020年頃までは横ばい圏で推移し、2022年以降は明確な上昇局面に入り、2025年には119.9、2026年には119.2に達しました。県内価格差は宇都宮市と塩谷郡塩谷町で4.7倍です。
栃木県 市区町村別 価格ランキング(戸建て)
同じ延床面積・土地面積・築年数の物件で揃えて比較した場合の、市区町村ごとの価格差です(直近10年・16,827件の実取引データを回帰分析しました。基準=宇都宮市)。
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| 順位 | 市区町村 | 価格水準 | n |
|---|---|---|---|
| 1 | 宇都宮市(基準) | 0.0% | 4665 |
| 2 | 下野市 | -12.1% | 490 |
| 3 | 小山市 | -20.6% | 2046 |
| 4 | 塩谷郡高根沢町 | -22.9% | 205 |
| 5 | 下都賀郡壬生町 | -23.7% | 283 |
| 6 | 下都賀郡野木町 | -27.7% | 294 |
| 7 | 河内郡上三川町 | -28.3% | 197 |
| 8 | 真岡市 | -32.7% | 595 |
| 9 | さくら市 | -35.9% | 368 |
| 10 | 芳賀郡芳賀町 | -37.2% | 50 |
| 11 | 栃木市 | -41.3% | 1331 |
| 12 | 鹿沼市 | -41.6% | 667 |
| 13 | 佐野市 | -42.2% | 1033 |
| 14 | 足利市 | -42.8% | 1123 |
| 15 | 大田原市 | -43.2% | 436 |
| 16 | 那須塩原市 | -45.9% | 1161 |
| 17 | 芳賀郡市貝町 | -52.0% | 75 |
| 18 | 那須郡那須町 | -52.8% | 847 |
| 19 | 芳賀郡益子町 | -56.5% | 60 |
| 20 | 矢板市 | -57.0% | 215 |
| 21 | 日光市 | -58.4% | 514 |
| 22 | 那須烏山市 | -69.2% | 79 |
| 23 | 芳賀郡茂木町 | -69.7% | 34 |
| 24 | 那須郡那珂川町 | -75.7% | 31 |
| 25 | 塩谷郡塩谷町 | -78.5% | 28 |
すべての地区で宇都宮市との価格差がp<0.05以下で統計的に有意です。
具体的に「延床120m²・土地200m²・築15年」で試算すると:
宇都宮市と塩谷町を比べると、同じ広さの家で4.7倍の価格差がつきます。
栃木県全体の価格推移:2011年の底から、2022年以降は上昇局面へ
同じ条件の物件なら何年にどれだけの価格だったかを指数化しました(2007年=100、県全体・戸建て)。
2007年を100とすると、2011年に91.9まで下落したのが19年間の底値でした。その後は緩やかな回復と横ばいを繰り返しつつ2020年まで推移しましたが、2021年に104.3へ回復し、2022年以降は統計的に有意な上昇局面に入りました。2025年には119.9とピークをつけ、2026年も119.2という高水準を維持しています。首都圏への通勤利便性や、宇都宮ライトレール(LRT)開業など交通インフラの整備が影響している可能性がありますが、本データだけで明確な因果関係を特定することはできません。
データから分かったこと
宇都宮市が突出したのは、北関東最大の都市としての求心力の表れと考えられます。隣接する下野市(-12.1%)・小山市(-20.6%)は比較的近い水準を維持しており、宇都宮市への通勤圏として一定の住宅需要があることがうかがえます。
2022年以降の上昇局面は、これまで見てきた関東の県(茨城県)と似た値動きでした。茨城県の守谷市のような突出した「基準地超え」の自治体はなく、宇都宮市を頂点とした比較的なだらかな価格分布になっています。
県内価格差は4.7倍で、シリーズの中では中位の水準でした。那須烏山市・那須郡那珂川町・塩谷郡塩谷町のような県北部の中山間地域が下位に集中しています。
FIRE目線で一言
宇都宮市中心部での住宅費を抑えたいなら、下野市・小山市のような近郊エリアが現実的な選択肢です。那須エリアまで視野を広げれば、避暑地としての魅力も兼ね備えた選択肢が見つかります。
2022年以降の上昇局面が続くかどうかは、今後の交通インフラ整備の進捗と合わせて注目したいところです。
この記事のデータについて
国土交通省「不動産情報ライブラリ」の実取引データのうち、戸建て(宅地(土地と建物))取引を対象に、延床面積・土地面積・築年数・取引時期などの条件を揃えたうえで統計的に推定しています。市区町村別ランキングは直近10年(2016年〜2026年、16,827件)を直近重視の重み付きで、価格推移は2007年以降19年分(26,427件)を重み付けなしで、それぞれ別の回帰モデルで算出しました(決定係数R²はそれぞれ0.62、0.63)。宇都宮市はまだ区制を敷いていないため、市全体を1つの単位としてランキングしています。