新潟県の住宅価格を調べてみた
FIRE移住研究 第23回

新潟県の住宅価格を調べてみた
— 長い横ばいの先に見えた、2026年の上昇 —

第23回は新潟県です。マンション取引の65%が新潟市中央区に集中し対象自治体が9のみと薄いため、戸建て(対象33自治体)でランキングします。北陸・上信越エリアの拠点県です。

本記事は不動産情報ライブラリ(国土交通省)の公開データに基づく試算であり、投資助言や特定物件の推奨ではありません。想定条件を変えると結果は変わります。

結論

新潟駅・古町を含む新潟市中央区が価格トップで、東区(-17.8%)・西区(-27.8%)と続きます。価格推移では2007年から2022年頃まで統計的に有意な変動がほとんど見られない長い横ばい期間が続いた後、2026年に114.2(+14.2%、統計的に有意)まで上昇しました。県内価格差は中央区と東蒲原郡阿賀町で10.7倍です。

新潟県 市区町村別 価格ランキング(戸建て)

同じ延床面積・土地面積・築年数の物件で揃えて比較した場合の、市区町村ごとの価格差です(直近10年・14,075件の実取引データを回帰分析しました。基準=新潟市中央区)。

-80% -60% -40% -20% 0% 新潟市中央区(基準) 0.0% n=1,188 新潟市東区 -17.8% n=1,103 新潟市西区 -27.8% n=1,327 新潟市北区 -43.0% n=571 長岡市 -44.7% n=1,709 上越市 -58.0% n=1,434 三条市 -60.7% n=492 柏崎市 -73.2% n=524 佐渡市 -77.9% n=265 阿賀町 -90.7% n=25
新潟市中央区より安い(統計的に有意)
全34地区のランキングを見る
順位市区町村価格水準n
1新潟市中央区(基準)0.0%1188
2新潟市東区-17.8%1103
3新潟市西区-27.8%1327
4新潟市江南区-28.6%454
5南魚沼郡湯沢町-41.5%39
6新潟市北区-43.0%571
7長岡市-44.7%1709
8新潟市秋葉区-48.4%514
9新発田市-50.0%786
10見附市-51.2%259
11新潟市南区-56.1%308
12燕市-56.2%418
13北蒲原郡聖籠町-57.3%71
14上越市-58.0%1434
15三条市-60.7%492
16妙高市-64.9%188
17新潟市西蒲区-65.6%245
18加茂市-65.6%97
19糸魚川市-66.5%244
20西蒲原郡弥彦村-66.6%45
21南魚沼市-68.6%220
22小千谷市-69.6%158
23柏崎市-73.2%524
24村上市-73.4%360
25五泉市-73.9%259
26阿賀野市-74.2%199
27十日町市-75.8%181
28胎内市-77.3%108
29佐渡市-77.9%265
30南蒲原郡田上町-80.6%48
31魚沼市-80.9%169
32その他-83.1%38
33中魚沼郡津南町-88.4%29
34東蒲原郡阿賀町-90.7%25

上記はすべて新潟市中央区との比較で統計的に有意(p<0.001)です。

具体的に「延床120m²・土地200m²・築15年」で試算すると:

新潟市中央区
約4,660万円
長岡市
約2,579万円
東蒲原郡阿賀町
約434万円

新潟市中央区と阿賀町を比べると、同じ広さの家で10.7倍の価格差がつきます。

新潟県全体の価格推移(2007年〜2026年、19年間)

同じ条件の物件なら何年にどれだけの価格だったかを指数化しました(2007年=100、県全体・戸建て)。

80 100 120 140 2007 2010 2013 2016 2019 2022 2026 100 90.2 114.2
2020〜2022年は有意な下落、2026年は有意な上昇

2007年を100とすると、2019年頃までは93〜108の範囲で明確なトレンドのない横ばいが続きました(この間、ほとんどの年で2007年との差は統計的に有意ではありませんでした)。2020年〜2022年にかけては90〜93まで有意に下落しましたが、2023年以降は回復に転じ、2026年には114.2(+14.2%)まで上昇。この値は統計的にも有意です(p<0.05)。長期間の横ばいの後、直近になってようやく明確な上昇トレンドが表れた形です。

データから分かったこと

新潟市中央区が突出したのは、新潟駅周辺の再開発や、県内唯一の政令指定都市としての求心力が背景にあると考えられます。東区・西区が僅差で続き、そこから先の市町村とは明確な差がついています。

19年間のほとんどの期間、価格に統計的に有意な変動が見られなかった点は、これまでのシリーズでも珍しいパターンでした。広島県も長い横ばい期間がありましたが、新潟県はさらに顕著で、2019年頃まで実質的に「動きのない」市場が続いていたことになります。

県内価格差は10.7倍で、シリーズの中では上位に入る大きさでした。佐渡市のような離島部、中山間地域の東蒲原郡阿賀町のような地域は、新潟市中心部と大きな価格差がついています。

FIRE目線で一言

POINT

新潟市中心部での住宅費を抑えたいなら、東区・西区のような周辺区、あるいは長岡市・上越市のような県内第2・第3の都市が現実的な選択肢です。

長く横ばいが続いた市場だけに相場の安定感がありつつ、直近では明確な上昇の兆しも見え始めています。今後の値動きが注目される県と言えそうです。

新潟県の物件、実際の適正価格は?全国住宅AI査定で試算できます。
今すぐ試算する →
次回は岡山県を見てみます。
FIRE移住研究㉔ を読む →

この記事のデータについて
国土交通省「不動産情報ライブラリ」の実取引データのうち、戸建て(宅地(土地と建物))取引を対象に、延床面積・土地面積・築年数・取引時期などの条件を揃えたうえで統計的に推定しています。市区町村別ランキングは直近10年(2016年〜2026年、14,075件)を直近重視の重み付きで、価格推移は2007年以降19年分(22,816件)を重み付けなしで、それぞれ別の回帰モデルで算出しました(決定係数R²はそれぞれ0.49、0.50)。新潟市は区単位でデータが記録されているため、区を1つの単位としてランキングしています。

← FIRE移住研究 記事一覧に戻る