千葉県の住宅価格を調べてみた
FIRE移住研究 第19回

千葉県の住宅価格を調べてみた
— 浦安市だけ、桁が違う —

第19回は千葉県です。千葉市6区すべてが区単位で記録されており、東京・埼玉と並ぶ豊富なデータのため、マンションでランキングします。東京都心への通勤圏を埋めるシリーズの続きです。

本記事は不動産情報ライブラリ(国土交通省)の公開データに基づく試算であり、投資助言や特定物件の推奨ではありません。想定条件を変えると結果は変わります。

結論

東京ディズニーリゾートを擁する浦安市が、千葉市中央区より95.8%も高いという結果になりました。これはシリーズの中で「基準地との価格差」が最も大きい数値です(2位は長野・軽井沢町の+82.0%)。市川市(+68.0%)も僅差で続きます。19年間の価格上昇率は+136.6%と、埼玉(+136.3%)と並び東京に迫る伸びでした。

千葉県 市区町村・区別 価格ランキング(ファミリータイプ・マンション)

同じ面積・築年数・間取りの物件で揃えて比較した場合の、区市ごとの価格差です(直近10年・40,226件の実取引データを回帰分析しました。基準=千葉市中央区)。

-80% -40% 0% +40% +80% 浦安市 +95.8% n=2,482 市川市 +68.0% n=3,748 習志野市 +27.0% n=1,810 千葉市美浜区 +17.7% n=3,999 千葉市中央区(基準) 0.0% n=1,833 千葉市稲毛区 -6.0% n=1,796 佐倉市 -21.4% n=959 市原市 -34.9% n=551 野田市 -38.6% n=207 東金市 -68.1% n=44
基準より高い(統計的に有意) 基準より安い(統計的に有意)
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順位区市価格水準n
1浦安市+95.8%2482
2市川市+68.0%3748
3習志野市+27.0%1810
4千葉市美浜区+17.7%3999
5船橋市+16.3%5935
6流山市+16.2%1480
7松戸市+7.4%3499
8千葉市中央区(基準)0.0%1833
9柏市-1.8%(n.s.)3280
10千葉市稲毛区-6.0%1796
11我孫子市-6.5%910
12八千代市-10.7%1185
13千葉市花見川区-11.0%1474
14四街道市-13.3%194
15木更津市-18.6%69
16佐倉市-21.4%959
17鎌ケ谷市-23.2%546
18成田市-23.5%557
19印西市-24.1%1433
20千葉市緑区-29.2%538
21君津市-31.1%54
22袖ケ浦市-33.8%54
23千葉市若葉区-34.4%494
24市原市-34.9%551
25白井市-36.0%750
26大網白里市-36.3%33
27その他-37.0%58
28富里市-37.3%108
29野田市-38.6%207
30印旛郡酒々井町-49.5%109
31茂原市-50.0%37
32東金市-68.1%44

柏市のみ中央区との価格差が統計的に有意ではありません(n.s.)。それ以外はすべてp<0.001で有意です。

具体的に「3LDK・70m²・築15年」で試算すると:

浦安市
約7,959万円
千葉市中央区
約4,064万円
東金市
約1,298万円

浦安市と東金市を比べると、同じ広さのマンションで6.1倍の価格差がつきます。

千葉県の価格推移:19年で2.4倍近く

同じ条件の物件なら何年にどれだけの価格だったかを指数化しました(2007年=100、県内全域)。

100 150 200 250 300 2007 2010 2013 2016 2019 2022 2026 100 236.6
2010年以降ほぼ全期間で統計的に有意な上昇(p<0.05)

2007年を100とすると、2026年は236.6。19年でほぼ2.4倍(+136.6%)に上昇しています。埼玉(+136.3%)とほぼ並び、東京(+143.8%)に次ぐ高い伸び率でした。首都圏の中でも東京湾岸エリアを抱える千葉県は、都心の値上がりの波を強く受けていることがうかがえます。

データから分かったこと

浦安市の突出ぶりは、シリーズの中でも群を抜いていました。基準地(千葉市中央区)比+95.8%というのは、これまで見た「基準より高い」パターンの中でも最大の数字です(2位は長野・軽井沢町の+82.0%、3位は千葉県内2位の市川市+68.0%)。東京ディズニーリゾートを抱え、東京都心へのアクセスも良好な浦安市は、埋立地特有の整った街並みとあわせて、住宅地としての人気が価格に色濃く表れています。

市川市・習志野市・船橋市・松戸市など、東京湾岸〜東京隣接エリアが軒並み基準地を上回りました。県庁所在地・千葉市よりも東京に近いエリアの方が高いという、これまでの「県庁所在地超え」とは規模の異なる結果です。

19年間の価格上昇率(+136.6%)は、埼玉とほぼ並んで東京に次ぐ高さでした。首都圏(東京・埼玉・千葉)はいずれも大阪・名古屋を上回る伸びを見せており、都心への近さが資産価値の伸びに直結していることがシリーズを通じて確認できました。

FIRE目線で一言

POINT

東京湾岸エリアでの住宅費を抑えたいなら、千葉市中央区・稲毛区のような県庁所在地エリアが比較的バランスの取れた選択肢です。東金市・茂原市のような県東部・南部まで視野を広げれば、より手頃な選択肢も見つかります。

首都圏(東京・埼玉・千葉)はいずれも19年で2倍以上の値上がりを見せており、資産性の観点では引き続き注目される市場と言えそうです。

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この記事のデータについて
国土交通省「不動産情報ライブラリ」の実取引データのうち、中古マンション等・ファミリータイプ(2LDK〜5LDK)取引を対象に、面積・築年数・間取り・取引時期などの条件を揃えたうえで統計的に推定しています。区市別ランキングは直近10年(2016年〜2026年、40,226件)を直近重視の重み付きで、価格推移は2007年以降19年分(58,224件)を重み付けなしで、それぞれ算出しました(決定係数R²はランキング0.75、価格推移0.73)。千葉市は区単位でデータが記録されているため、区を1つの単位としてランキングしています。

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