兵庫県の住宅価格を調べてみた
FIRE移住研究 第16回

兵庫県の住宅価格を調べてみた
— 芦屋市、神戸の中心部と互角 —

第16回は兵庫県です。神戸市9区すべてが区単位で記録されており、大阪・京都と並ぶ豊富なデータのため、マンションでランキングします。

本記事は不動産情報ライブラリ(国土交通省)の公開データに基づく試算であり、投資助言や特定物件の推奨ではありません。想定条件を変えると結果は変わります。

結論

高級住宅地として全国的に知られる芦屋市が、神戸市の中心部・中央区とほぼ並ぶ結果(-1.9%、統計的に有意差なし=実質互角)になりました。19年間の価格上昇率は+130.8%と、大阪(+132.5%)・京都(+124.0%)に匹敵する伸びです。県内価格差は中央区と神戸市北区で3.1倍でした。

兵庫県 市区町村・区別 価格ランキング(ファミリータイプ・マンション)

同じ面積・築年数・間取りの物件で揃えて比較した場合の、区市ごとの価格差です(直近10年・43,720件の実取引データを回帰分析しました。基準=神戸市中央区)。

-80% -60% -40% -20% 0% 神戸市中央区(基準) 0.0% n=3,186 芦屋市 -1.9%(n.s.) n=2,171 神戸市東灘区 -6.2% n=4,249 西宮市 -11.4% n=6,112 神戸市兵庫区 -28.0% n=963 宝塚市 -33.4% n=3,200 明石市 -45.6% n=2,853 三田市 -54.4% n=1,067 姫路市 -59.9% n=1,897 神戸市北区 -67.3% n=1,361
神戸市中央区より安い(統計的に有意)
全23地区のランキングを見る
順位区市価格水準n
1神戸市中央区(基準)0.0%3186
2芦屋市-1.9%(n.s.)2171
3神戸市東灘区-6.2%4249
4神戸市灘区-10.9%1967
5西宮市-11.4%6112
6尼崎市-21.3%3687
7伊丹市-25.8%1716
8神戸市兵庫区-28.0%963
9宝塚市-33.4%3200
10神戸市長田区-43.5%699
11神戸市西区-45.2%2020
12神戸市須磨区-45.4%2075
13明石市-45.6%2853
14川西市-45.7%933
15神戸市垂水区-48.6%2149
16三田市-54.4%1067
17加古郡播磨町-55.5%22
18姫路市-59.9%1897
19川辺郡猪名川町-61.1%116
20加古川市-61.4%1186
21高砂市-64.4%42
22神戸市北区-67.3%1361
23その他-70.5%49

芦屋市のみ神戸市中央区との価格差が統計的に有意ではありません(n.s.)。それ以外はすべてp<0.001で有意です。

具体的に「3LDK・70m²・築15年」で試算すると:

神戸市中央区
約5,595万円
姫路市
約2,241万円
神戸市北区
約1,831万円

神戸市中央区と神戸市北区を比べると、同じ広さのマンションで3.1倍の価格差がつきます。

兵庫県の価格推移:19年でほぼ2.3倍

同じ条件の物件なら何年にどれだけの価格だったかを指数化しました(2007年=100、県内全域)。

100 150 200 250 300 2007 2010 2013 2016 2019 2022 2026 100 230.8
2008年以降ほぼ全期間で統計的に有意な上昇(p<0.05)

2007年を100とすると、2026年は230.8。19年でほぼ2.3倍(+130.8%)に上昇しています。福岡(+209.7%)には及ばないものの、大阪(+132.5%)とほぼ同水準で、東京(+143.8%)・京都(+124.0%)・神奈川(+114.8%)と並ぶ関西・大都市圏共通の力強い伸びです。2017年以降、上昇ペースが目に見えて加速している点も他の大都市圏と共通しています。

データから分かったこと

芦屋市が神戸市中央区とほぼ並んだのは、高級住宅地としてのブランド力の表れと考えられます。ただし-1.9%は統計的に有意ではなく、「実質的には神戸市中央区と同水準」と見るのが正確です。三宮・元町を含む神戸の中心業務地区と、閑静な高級住宅街である芦屋市が、異なる性格を持ちながらほぼ同じ価格水準に落ち着いているのは興味深い結果でした。

神戸市9区の中でも、東灘区・灘区(いずれも中央区に隣接)は上位に、北区・須磨区・垂水区(郊外・ベイエリア西側)は下位にはっきり分かれました。同じ神戸市内でも、区によって3倍以上の価格差があります。

関西の主要3府県(兵庫+130.8%、大阪+132.5%、京都+124.0%)は、いずれも似た伸び率でした。関西圏全体としてマンション価格が同じようなペースで上昇していることが、このシリーズを通じて確認できました。

FIRE目線で一言

POINT

神戸市中心部での住宅費を抑えたいなら、姫路市・加古川市のような県西部エリアが手頃な選択肢です。同じ神戸市内でも北区・須磨区・垂水区であれば、中央区の半額程度で住宅を確保できます。

関西圏(大阪・京都・兵庫)はいずれも19年で2倍以上という強い値上がりを見せており、資産性の観点では引き続き注目される市場と言えそうです。

兵庫県の物件、実際の適正価格は?全国住宅AI査定で試算できます。
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この記事のデータについて
国土交通省「不動産情報ライブラリ」の実取引データのうち、中古マンション等・ファミリータイプ(2LDK〜5LDK)取引を対象に、面積・築年数・間取り・取引時期などの条件を揃えたうえで統計的に推定しています。区市別ランキングは直近10年(2016年〜2026年、43,720件)を直近重視の重み付きで、価格推移は2007年以降19年分(62,828件)を重み付けなしで、それぞれ算出しました(決定係数R²はランキング0.73、価格推移0.73)。神戸市は区単位でデータが記録されているため、区を1つの単位としてランキングしています。

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