大阪府の住宅価格を調べてみた
FIRE移住研究 第14回

大阪府の住宅価格を調べてみた
— キタがミナミを上回る —

第14回は大阪府です。大阪市24区・堺市7区すべてが区単位で記録されており、東京・神奈川と並ぶ豊富なデータのため、マンションでランキングします。

本記事は不動産情報ライブラリ(国土交通省)の公開データに基づく試算であり、投資助言や特定物件の推奨ではありません。想定条件を変えると結果は変わります。

結論

梅田を含む大阪市北区(キタ)が、ミナミの中心地である大阪市中央区を+7.3%上回るという結果になりました。19年間の価格上昇率は+132.5%と、これまで見た関西の中でも力強い伸びです。県内価格差は北区と泉南市で6.3倍でした。

大阪府 市区町村・区別 価格ランキング(ファミリータイプ・マンション)

同じ面積・築年数・間取りの物件で揃えて比較した場合の、区市ごとの価格差です(直近10年・76,642件の実取引データを回帰分析しました。基準=大阪市中央区)。

-80% -60% -40% -20% 0% +20% 大阪市北区 +7.3% n=3,906 大阪市中央区(基準) 0.0% n=3,361 大阪市天王寺区 -8.8% n=1,895 大阪市阿倍野区 -20.4% n=1,560 吹田市 -36.0% n=6,047 堺市堺区 -51.4% n=1,588 東大阪市 -54.8% n=2,587 枚方市 -58.0% n=2,720 和泉市 -68.7% n=1,332 泉南市 -83.1% n=210
基準より高い(統計的に有意) 基準より安い(統計的に有意)
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順位区市価格水準n
1大阪市北区+7.3%3906
2大阪市中央区(基準)0.0%3361
3大阪市福島区-6.2%1528
4大阪市西区-7.4%2738
5大阪市天王寺区-8.8%1895
6大阪市浪速区-10.2%530
7大阪市阿倍野区-20.4%1560
8大阪市都島区-25.3%1923
9大阪市城東区-28.7%2416
10大阪市淀川区-29.9%2465
11大阪市東成区-31.2%733
12豊中市-34.2%5306
13大阪市港区-34.8%853
14大阪市鶴見区-34.9%1122
15吹田市-36.0%6047
16大阪市旭区-36.1%772
17高槻市-38.4%2305
18大阪市住吉区-38.5%945
19大阪市東住吉区-39.7%738
20大阪市生野区-41.1%244
21茨木市-42.1%2692
22大阪市大正区-42.7%326
23大阪市東淀川区-42.9%955
24守口市-43.6%1067
25堺市北区-43.9%1454
26大阪市西成区-44.0%310
27大阪市西淀川区-45.0%1078
28箕面市-45.8%1208
29摂津市-47.7%566
30大阪市平野区-49.0%1008
31大阪市此花区-49.7%769
32堺市堺区-51.4%1588
33大東市-51.7%497
34八尾市-52.0%1256
35大阪市住之江区-52.5%1460
36門真市-52.7%505
37池田市-52.7%1052
38三島郡島本町-53.7%529
39東大阪市-54.8%2587
40堺市西区-57.4%887
41枚方市-58.0%2720
42藤井寺市-58.2%208
43寝屋川市-58.4%1559
44堺市東区-60.7%420
45松原市-61.0%538
46高石市-61.7%399
47交野市-62.7%231
48堺市南区-63.3%1208
49堺市中区-63.4%318
50泉大津市-64.4%478
51羽曳野市-64.5%227
52柏原市-65.4%219
53四條畷市-67.0%196
54泉佐野市-68.6%393
55和泉市-68.7%1332
56岸和田市-68.7%523
57富田林市-69.9%587
58大阪狭山市-73.2%515
59阪南市-76.0%59
60泉北郡忠岡町-76.4%30
61貝塚市-77.7%394
62河内長野市-77.9%513
63泉南郡熊取町-79.1%105
64豊能郡豊能町-80.4%42
65泉南郡岬町-82.4%37
66泉南市-83.1%210

上記はすべて大阪市中央区との比較で統計的に有意(p<0.001)です。

具体的に「3LDK・70m²・築15年」で試算すると:

大阪市北区
約8,206万円
吹田市
約4,895万円
泉南市
約1,293万円

大阪市北区と泉南市を比べると、同じ広さのマンションで6.3倍の価格差がつきます。

大阪府の価格推移:19年でほぼ2.3倍

同じ条件の物件なら何年にどれだけの価格だったかを指数化しました(2007年=100、府内全域)。

100 150 200 250 300 2007 2010 2013 2016 2019 2022 2026 100 232.5
2011年以降ほぼ全期間で統計的に有意な上昇(p<0.001)

2007年を100とすると、2026年は232.5。19年でほぼ2.3倍(+132.5%)に上昇しています。福岡(+209.7%)には及ばないものの、東京(+143.8%)に迫り、神奈川(+114.8%)・京都(+124.0%)・兵庫(+130.8%)と並ぶ関西・大都市圏共通の力強い伸びです。2015年前後から上昇ペースが目に見えて加速している点も、他の大都市圏と共通しています。

データから分かったこと

大阪市北区が中央区を上回ったのは、梅田(キタ)の再開発ラッシュが背景にあると考えられます。グランフロント大阪やうめきた2期など、近年の大規模再開発が続くエリアで、ビジネス拠点としての機能強化が住宅価格にも表れています。ミナミ(道頓堀・心斎橋を含む中央区)は商業・観光の中心地として引き続き高い水準を維持していますが、住宅としての評価はキタがやや上回るという結果でした。

堺市の7区は、堺区を除いていずれも中位から下位に位置しました。大阪市に隣接する政令指定都市でありながら、価格帯は大阪市の主要区とは大きな差があります。

関西の主要3府県(大阪+132.5%、京都+124.0%、兵庫+130.8%)は、いずれも似た伸び率でした。関西圏全体としてマンション価格が同じようなペースで上昇していることが伺えます。

FIRE目線で一言

POINT

大阪市中心部での住宅費を抑えたいなら、吹田市・豊中市のような北摂エリアが比較的バランスの取れた選択肢です。泉南市のような府南部はより手頃ですが、都心へのアクセスとのトレードオフを考慮する必要があります。

関西圏(大阪・京都・兵庫)はいずれも19年で2倍以上という強い値上がりを見せており、資産性の観点では引き続き注目される市場と言えそうです。

大阪府の物件、実際の適正価格は?全国住宅AI査定で試算できます。
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次回は奈良県を見てみます。
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この記事のデータについて
国土交通省「不動産情報ライブラリ」の実取引データのうち、中古マンション等・ファミリータイプ(2LDK〜5LDK)取引を対象に、面積・築年数・間取り・取引時期などの条件を揃えたうえで統計的に推定しています。区市別ランキングは直近10年(2016年〜2026年、76,642件)を直近重視の重み付きで、価格推移は2007年以降19年分(府内全域、108,095件)を重み付けなしで、それぞれ算出しました(決定係数R²はランキング0.81、価格推移0.79)。大阪市・堺市は区単位でデータが記録されているため、区を1つの単位としてランキングしています。

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