結論
梅田を含む大阪市北区(キタ)が、ミナミの中心地である大阪市中央区を+7.3%上回るという結果になりました。19年間の価格上昇率は+132.5%と、これまで見た関西の中でも力強い伸びです。県内価格差は北区と泉南市で6.3倍でした。
大阪府 市区町村・区別 価格ランキング(ファミリータイプ・マンション)
同じ面積・築年数・間取りの物件で揃えて比較した場合の、区市ごとの価格差です(直近10年・76,642件の実取引データを回帰分析しました。基準=大阪市中央区)。
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| 順位 | 区市 | 価格水準 | n |
|---|---|---|---|
| 1 | 大阪市北区 | +7.3% | 3906 |
| 2 | 大阪市中央区(基準) | 0.0% | 3361 |
| 3 | 大阪市福島区 | -6.2% | 1528 |
| 4 | 大阪市西区 | -7.4% | 2738 |
| 5 | 大阪市天王寺区 | -8.8% | 1895 |
| 6 | 大阪市浪速区 | -10.2% | 530 |
| 7 | 大阪市阿倍野区 | -20.4% | 1560 |
| 8 | 大阪市都島区 | -25.3% | 1923 |
| 9 | 大阪市城東区 | -28.7% | 2416 |
| 10 | 大阪市淀川区 | -29.9% | 2465 |
| 11 | 大阪市東成区 | -31.2% | 733 |
| 12 | 豊中市 | -34.2% | 5306 |
| 13 | 大阪市港区 | -34.8% | 853 |
| 14 | 大阪市鶴見区 | -34.9% | 1122 |
| 15 | 吹田市 | -36.0% | 6047 |
| 16 | 大阪市旭区 | -36.1% | 772 |
| 17 | 高槻市 | -38.4% | 2305 |
| 18 | 大阪市住吉区 | -38.5% | 945 |
| 19 | 大阪市東住吉区 | -39.7% | 738 |
| 20 | 大阪市生野区 | -41.1% | 244 |
| 21 | 茨木市 | -42.1% | 2692 |
| 22 | 大阪市大正区 | -42.7% | 326 |
| 23 | 大阪市東淀川区 | -42.9% | 955 |
| 24 | 守口市 | -43.6% | 1067 |
| 25 | 堺市北区 | -43.9% | 1454 |
| 26 | 大阪市西成区 | -44.0% | 310 |
| 27 | 大阪市西淀川区 | -45.0% | 1078 |
| 28 | 箕面市 | -45.8% | 1208 |
| 29 | 摂津市 | -47.7% | 566 |
| 30 | 大阪市平野区 | -49.0% | 1008 |
| 31 | 大阪市此花区 | -49.7% | 769 |
| 32 | 堺市堺区 | -51.4% | 1588 |
| 33 | 大東市 | -51.7% | 497 |
| 34 | 八尾市 | -52.0% | 1256 |
| 35 | 大阪市住之江区 | -52.5% | 1460 |
| 36 | 門真市 | -52.7% | 505 |
| 37 | 池田市 | -52.7% | 1052 |
| 38 | 三島郡島本町 | -53.7% | 529 |
| 39 | 東大阪市 | -54.8% | 2587 |
| 40 | 堺市西区 | -57.4% | 887 |
| 41 | 枚方市 | -58.0% | 2720 |
| 42 | 藤井寺市 | -58.2% | 208 |
| 43 | 寝屋川市 | -58.4% | 1559 |
| 44 | 堺市東区 | -60.7% | 420 |
| 45 | 松原市 | -61.0% | 538 |
| 46 | 高石市 | -61.7% | 399 |
| 47 | 交野市 | -62.7% | 231 |
| 48 | 堺市南区 | -63.3% | 1208 |
| 49 | 堺市中区 | -63.4% | 318 |
| 50 | 泉大津市 | -64.4% | 478 |
| 51 | 羽曳野市 | -64.5% | 227 |
| 52 | 柏原市 | -65.4% | 219 |
| 53 | 四條畷市 | -67.0% | 196 |
| 54 | 泉佐野市 | -68.6% | 393 |
| 55 | 和泉市 | -68.7% | 1332 |
| 56 | 岸和田市 | -68.7% | 523 |
| 57 | 富田林市 | -69.9% | 587 |
| 58 | 大阪狭山市 | -73.2% | 515 |
| 59 | 阪南市 | -76.0% | 59 |
| 60 | 泉北郡忠岡町 | -76.4% | 30 |
| 61 | 貝塚市 | -77.7% | 394 |
| 62 | 河内長野市 | -77.9% | 513 |
| 63 | 泉南郡熊取町 | -79.1% | 105 |
| 64 | 豊能郡豊能町 | -80.4% | 42 |
| 65 | 泉南郡岬町 | -82.4% | 37 |
| 66 | 泉南市 | -83.1% | 210 |
上記はすべて大阪市中央区との比較で統計的に有意(p<0.001)です。
具体的に「3LDK・70m²・築15年」で試算すると:
大阪市北区と泉南市を比べると、同じ広さのマンションで6.3倍の価格差がつきます。
大阪府の価格推移:19年でほぼ2.3倍
同じ条件の物件なら何年にどれだけの価格だったかを指数化しました(2007年=100、府内全域)。
2007年を100とすると、2026年は232.5。19年でほぼ2.3倍(+132.5%)に上昇しています。福岡(+209.7%)には及ばないものの、東京(+143.8%)に迫り、神奈川(+114.8%)・京都(+124.0%)・兵庫(+130.8%)と並ぶ関西・大都市圏共通の力強い伸びです。2015年前後から上昇ペースが目に見えて加速している点も、他の大都市圏と共通しています。
データから分かったこと
大阪市北区が中央区を上回ったのは、梅田(キタ)の再開発ラッシュが背景にあると考えられます。グランフロント大阪やうめきた2期など、近年の大規模再開発が続くエリアで、ビジネス拠点としての機能強化が住宅価格にも表れています。ミナミ(道頓堀・心斎橋を含む中央区)は商業・観光の中心地として引き続き高い水準を維持していますが、住宅としての評価はキタがやや上回るという結果でした。
堺市の7区は、堺区を除いていずれも中位から下位に位置しました。大阪市に隣接する政令指定都市でありながら、価格帯は大阪市の主要区とは大きな差があります。
関西の主要3府県(大阪+132.5%、京都+124.0%、兵庫+130.8%)は、いずれも似た伸び率でした。関西圏全体としてマンション価格が同じようなペースで上昇していることが伺えます。
FIRE目線で一言
大阪市中心部での住宅費を抑えたいなら、吹田市・豊中市のような北摂エリアが比較的バランスの取れた選択肢です。泉南市のような府南部はより手頃ですが、都心へのアクセスとのトレードオフを考慮する必要があります。
関西圏(大阪・京都・兵庫)はいずれも19年で2倍以上という強い値上がりを見せており、資産性の観点では引き続き注目される市場と言えそうです。
この記事のデータについて
国土交通省「不動産情報ライブラリ」の実取引データのうち、中古マンション等・ファミリータイプ(2LDK〜5LDK)取引を対象に、面積・築年数・間取り・取引時期などの条件を揃えたうえで統計的に推定しています。区市別ランキングは直近10年(2016年〜2026年、76,642件)を直近重視の重み付きで、価格推移は2007年以降19年分(府内全域、108,095件)を重み付けなしで、それぞれ算出しました(決定係数R²はランキング0.81、価格推移0.79)。大阪市・堺市は区単位でデータが記録されているため、区を1つの単位としてランキングしています。